課題 |
娘たちが教えていただいていたヴァイオリンの教室も先日最後を迎えました。
先生はヴァイオリンが本当によく似合う品のある素敵な方。
パッと華が咲いた、というよりしっとりと、そんな言葉が良く似合う感じの。
娘のレッスンを、教室の中に入って見せていただくこともあれば、
すっかりお任せで合間お買い物に行かせていただくこともありました。
一緒にお部屋に入った時の私の楽しみのひとつが
先生のヴァイオリンケースのそばに置かれたバッグだったり、
取り出された眼鏡ケースだったり、すっきりと綺麗にまとめられたお洋服だったり。
こんな時こんなアンテナばかりはピンと良好なんです♪
もちろん娘を教えてくださる様子も物静かに優しく、
その中にきちんしたと細やかさがあって
娘の中にも先生の言葉がスッと入っていく様子がとてもよく分かりました。
そんな先生でしたからいったん教室を離れることはすごく残念でしたけれど。
お別れの時、弦楽器のお手入れ道具と一緒に娘たちにひとつずつね、と
440Hzと442Hzの2本の音叉を手渡してくださいました。
振動させると発する音はA線の音。
2本の微妙な音の違いを、いつか違うと感じられるようになってくださいね、との言葉と一緒に。
ね、こんなさよならの贈り物を下さる先生、素敵でしょう?
娘がヴァイオリンをはじめるとき、ピアノの世界しか知らずにいた私は
指と耳とで音を探して奏でる楽器が奥深くもすごく難しく感じられました。
相対的音感、絶対音感・・・
どちらもメリット・デリットがあることを知ったのもその時です。
私の15年ほどのピアノの経験は準的な絶対音感を養ってくれていて、
それなりに音を言い当てる自信はあるのです。
けれどいただいた音叉の出す音の違い、私には感じることが出来ませんでした。
音の世界、まだまだ深いんだナ・・・
娘たちに素敵な課題をいただいた最後の教室でした。
by luxeliving
| 2010-03-11 22:00
| ある日